彼女は私の人生の栞です。
彼女は折につけ私の前に現れていた。
通学電車で単語帳をめくる姿。
放課後の教室で屈託なく笑う姿。
思いがけず立ち寄った書店でのアルバイト姿。
取引先の受付嬢。
あるいは配属が一緒になった同期。
見かける度、気になっていた
ちょっとムリめの彼女。
そんな彼女の秘密の部屋に居る。
「あの時のままだ・・・」
彼女は決して笑顔を絶やさない。
「楽しいから。嬉しいから。」
そしてつつましやかに、
「見つけてくれてありがとう。」
私は夢を見ているのだろうか。
こんなにも満ち足りた気持ちになったのは
後にも先にも彼女が初めてだ。
夢なら夢で構わない。
いっそ醒めないでいてほしい。
だが今は彼女が夢を見せてくれることを
素直に受け入れようと思う。
なぜなら私はかりそめの客だから。
令和7年3月某日
スカートとPUNPEE
「ODDTAXI」を聴きながら
十六夜京也
通学電車で単語帳をめくる姿。
放課後の教室で屈託なく笑う姿。
思いがけず立ち寄った書店でのアルバイト姿。
取引先の受付嬢。
あるいは配属が一緒になった同期。
見かける度、気になっていた
ちょっとムリめの彼女。
そんな彼女の秘密の部屋に居る。
「あの時のままだ・・・」
彼女は決して笑顔を絶やさない。
「楽しいから。嬉しいから。」
そしてつつましやかに、
「見つけてくれてありがとう。」
私は夢を見ているのだろうか。
こんなにも満ち足りた気持ちになったのは
後にも先にも彼女が初めてだ。
夢なら夢で構わない。
いっそ醒めないでいてほしい。
だが今は彼女が夢を見せてくれることを
素直に受け入れようと思う。
なぜなら私はかりそめの客だから。
令和7年3月某日
スカートとPUNPEE
「ODDTAXI」を聴きながら
十六夜京也