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Blog@arabian🤴復讐の邪悪龍~あらすじ~ メアリー・スチュアート処刑 +ネーデルラント派兵+支援金横領 +海賊パトロン+海賊の恨み =戦争 もはや戦争しか選択肢のなくなった スペインと英国 スペインは無敵艦隊 アルマダの出撃を準備 『アルマダの海戦』が始まります 海戦とはいえ、スペインが強いのは陸軍 故に最終目的は陸上侵略 陸にさえ上がってしまえばこっちのもの というわけで、海で戦うというより 巨大な陸軍を海運したるわ! ってのがスペインの戦略 アルマダの海戦というのは この時代まで想像もされなかった 大規模な陸海両軍による 上陸作戦だったわけです スペイン艦隊司令官 『スペイン艦隊の父』こと サンタ・クルス侯アルバロ・デ・バサン 「リスボンに150隻の 大型艦船を集結させて イベリア半島から直接 英国へ向けて航行じゃ!」 「接陸したら、海運してきた三万の陸軍を 直接英国本土に叩き込んでやろうぜ!」 「艦隊は海に出たら とにかく密集態勢で半月陣形とりながら 鉄壁防御で進むんやで!」 一方で、パルマ公 アレクサンドロ・ファルネーゼ が別の作戦を立案 「ネーデルラントに駐屯してる三万の兵を 英国に橋を架けて 一気に送り込んでやったらどうやろ?」 「橋を架けるのは手間やけど 架けてしまえば半日くらいで 全軍渡れるんとちゃう?」 スペイン、考えた末…折衷案をとる! 「両方の線でいこう!」 これが良くなかった… スペイン、早速この作戦のために 大艦隊を準備し始めます ところがその時 大艦隊に向かって海賊船が… 20年前、スペイン船に騙し討ちを喰らって 死にかけたジョン・ホーキンス その船に同乗していた ホーキンスの従兄弟 フランシス・ドレイク率いる海賊団である 「女王にはいつでも 攻撃していいと言われてるからな!」 「ホーキンス!ついに俺たちの 雪辱を晴らす時が来たぞ!」 フランシス・ドレイク 23隻を率いてスペイン艦隊を奇襲! スペイン艦隊24隻を撃沈ッ…! …海賊強過ぎるやろッ…! この時 英国海軍総督を任されていたドレイク 後に英国では『太陽を落とした男』 として称えられ スペインでは『悪魔の化身ドラコ』 として恐れられます ヨーロッパでドラゴンは サタンみたいな扱いだったんでね 想定外の出来事に完全に 出鼻を挫かれたスペイン 艦隊準備が数か月遅れることに 更に準備中 艦隊司令官サンタ・クルス侯、死去ッ…! 先の失態の責任をフェリペ二世に 詰められたストレスが原因で 急死したとも… これは大きな敗因の一つでした 当時最強の司令官だったサンタ・クルス侯 もし彼が攻めてきてたら 戦争の結果は違ったんじゃないか? …なんて今でも言われる程です そしてフェリペは敗因を重ねます サンタ・クルス侯に代わり 司令官に任命されたのは シドニア公アロンソ・ペレス・デ・グスマン この人ねぇ…軍事経験なんて 全くない素人だったんですよ 本人も流石に無理と 最初は断っていたらしいです ところがフェリペ二世 「お前は貴族の筆頭だし 俺にとっても忠実だし 司令官はお前しか考えらんねえよ!」 フェリペ二世に寵愛されていたせいで シドニア公、半ば無理やり 艦隊司令官に抜擢ッ…! 作戦指揮をとらされるッ…!! チョ…チョマテヨッ…! ここがフェリペとエリザベスの人材采配 のロジックが全然違うところです エリザベスは血筋に関係なく実力 フェリペは実力関係なく血筋 更にエリザベスは イエスマンではない部下を重用し フェリペはイエスマンの部下を重用した 何たってエリザベスは血筋も忠誠も クソもない海賊を雇ってますから その海賊がとんでもない 成果挙げてますから これがフェリペの伝統貴族的な 価値観に則った弱点でした 名君といえど、エリザベスのように 知識教養によって常識のタガさえ外せた 超人には及びませんでした ~それでも無敵艦隊は迫りくるへ続く~ 🍎アカリ🍎 ご連絡はこちらブログ一覧
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Blog@arabian🤴籠の中のメアリ~あらすじ~ そりゃ嫌われて当然やってメアリー ついにロッホリーヴンの 城に囚われたメアリー しかし彼女は決して女王復位を諦めず 三方を水に囲まれた湖畔の城から 脱走の機会を伺っていた そしてボズウェル伯とのことを 今更めっちゃ後悔していた 遅すぎるワイ! なれどメアリーの魅力は衰え知らず ロッホリーヴンの城に監視役として 詰めていたダグラス伯の長男ジョージと その親戚ウィリアムは メアリーの美貌を慕い その脱獄を助けることに… …美の力強過ぎるやろ! 全盛期のデヴィ・スカルノかよ! 計画実行の当日 メアリーはジョージとウィリアムの 用意した洗濯女の衣装を纏い 湖中の城と陸地を往復する 出入り業者のボートに紛れ込んだ ところが この試みはメアリーの洗濯女とは 思えない白い華奢な手のために あえなく発覚 ジョージは父ダグラス伯の 怒りを買って追放される しかし、城中にはまだ ウィリアムが残っている 彼はダグラス伯のお気に入りであり 父の詰問を受けたジョージも ウィリアムの名だけは 決して口に出さなかった ウィリアムはジョージと連絡をとり 再び脱走の手筈を整え出すのだった… ある夜、ダグラス伯一家と会食していた ウィリアムは頃合を見計らって 部屋の外へと忍び出し 前以て盗んでおいた鍵を掛けて ダグラス一家を閉じ込めた 城を巡る湖にはボートを漕いで メアリーの部屋の傍へと 乗り付けるジョージの姿 ウィリアムとメアリー メアリーの部屋の窓から ジョージのボートに乗り移り 暗闇に紛れて町とは 反対側の岸へと漕ぎ去った …アレ?ナンダコレ私、推理小説読ンデルンダッケ? …メアリー脱走の報は たちまちスコットランド全土に広まった 「非運の女王を助けろ!」 …1年前にはメアリーを 売女呼ばわりしていたのも忘れ たちまち6千の軍勢が集まった …エ?ウソ?ナンデ?ナンヤネンコイツラ!! メアリー軍はひとまず ダンバートンの城に拠点を設定し ラングサイトの丘にて 押し寄せる敵軍を迎え撃った この敵軍ってのが 新国王ジェイムズ6世の摂政になってた メアリーの異母兄 マリ伯だったんですよね 偉くなったもんだなマリ伯さんよぉ! しかし、メアリー軍は所詮寄せ集め 有能な指揮官を欠き、敵軍の攻撃の前に 簡単に敗れ去ってしまった メアリーは僅かな従者と共に 戦場を離脱 思い切ってイングランドの エリザベスを頼ることにした …ホントによくも思い切ったな! …エリザベスにとって メアリーの亡命は 実に迷惑な話であった エリザベスは自分の 女王=絶対君主という立場から 同じ女王である(だった?)メアリーが スコットランドの貴族達に 裁かれるのを黙視できなかった かといって 未だにイングランド王位継承権を捨てず 更にカトリックである メアリーの亡命を認めれば… イングランド国内において エリザベスの宗教政策に反対する カトリック勢力に 強力極まりない錦の御旗を 与えることになりはしないか? …いつもの如くあれこれ考えた後 エリザベスはメアリーを 名誉ある軟禁状態に置くことにした メアリーは女王としての 待遇と年金を与えられ 以後の19年の余生をイングランド 各地の城で過ごすことになった メアリーが亡命してきてから というもの… イングランド北部の大反乱 カトリック教徒リドルフィの陰謀 ノーフォーク公トマス・ハワードの陰謀 スロクモートンの陰謀 イングランド国内や他国のカトリックの 国教王エリザベスへの反逆事件… これら全てにおいて メアリーはほとんど常に カトリックの象徴として担ぎだされた これらの陰謀は どれも成功しなかったものの メアリーは常に言い逃れ エリザベスの方も あまり厳しく追求しようとはしなかった 何故エリザベスは メアリーを追求しなかったのか? …今となっては彼女の真意はわからない 親戚の女性を手にかけるのを 人道的に憚ったのか 同じ女王としての立場によるものか それとも単にメアリーを生殺しの状態に しておくのを楽しんでいたのか… 何にせよ、もはやメアリーは 主体的に動くこともなく 外部の陰謀に利用されるだけの 存在に成り下がっていた スコットランドの国王である 息子ジェイムズは プロテスタントとして育てられ 囚われの母に対し なんの関心も示そうとしなかった かつて自分の激情によって スコットランド一国をかき回し 自分の感情に正直であるためには 破滅することも辞さなかった メアリーにとって 籠の鳥でしかない19年もの生活は 耐え難い空虚で孤独な日々 であったに違いありません この幽閉の日々がエリザベスによる 刑罰であったとするならば かつてメアリの奔放さを妬み 嫉妬に燃えたエリザベスにとって これほど残酷な仕打ちは 他に思い付きもしなかったことでしょう ~メアリー断頭台へ続く~ 🍎アカリ🍎 ご連絡はこちらブログ一覧
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