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Blog@arabian🤴二人の女王~あらすじ~ メアリーは穏やかに統治したい フランスの宮廷で最高の教育を受け 若く美しく、陽気で 馬術にも長けたメアリー スコットランド帰国後、暇を見つけては 王国の各地を巡回していた 馬上颯爽と軍勢を率いる彼女の勇姿は 瞬く間に人々を魅了 日頃は反目ばかりの貴族たちも 女王の「何か人を魅する魔力」の前に結束 大昔から陰謀と権力争いに 明け暮れてきた スコットランド貴族にとって メアリーは国の 誇りの象徴だったんでしょう そしてついにメアリーの魅力に 心を狂わされる男が出てきます メアリーのスコットランド帰国に従った 家来の一人、シャトラールという男 彼は学問をよく修め 得意の詩作で女王を讃美する歌を捧げ その寵愛を得たが 更なる深い関係を望んだ 大胆にも女王の寝室に 忍び込んだのである 捕えられた彼は不敬罪に問われ 死刑を宣告された しかし彼には少しの後悔の色もなく 最期は断頭台の上から宮殿に向って 「さらば女王よ!最も愛すべき女王よ! 最も残酷なる女王よ ! 」 そう叫んで首を刎ねられたという あの世でメアリーに詫び続けろ ストーカーめッ…! 臣下を身の程知らずな 凶行に走らせるほどの魔力が メアリーにはあったんでしょうね ある時、スコットランドの大使が イングランド女王エリザベスに謁見した エリザベスは大使の前でリュートをひき 数ヶ国語をあやつり、踊ってみせ 金髪を見せびらかし メアリーとの比較を求めた 大使はエリザベスが イングランド第一の美人で メアリーがスコットランド第一の美人 であると答えて切り抜けた エリザベスは尚も二人のうち どちらが身長が高いかと聞いた これは明らかにメアリーの方である しかしエリザベスは 負けずにいったという 「では、あの人は高すぎるわけね」 …なんという負けず嫌いッ…!! 10歳年下の女王と張り合う エリザベスの意外な一面が見れますね 二人の女王は表面上友好を保ち 互いを「お姉様」「親愛なる妹」と呼んで 文通を重ねていたそうです (世代的には「おばさま」と「姪」ですが) しかし、両者間には越えがたい大きな溝 メアリー=カトリック エリザベス=プロテスタント (イギリス国教会)という宗教問題 更にメアリーは未だ イングランド王位継承権を捨てておらず イングランド国内カトリックの中では メアリーを自分達の国主として 担ぎだそうとする動きもあった そういえば、メアリーは未亡人です 帰国の時点で18歳 あまりにも若く美しい未亡人 それ故に スペイン・オーストリアハプスブルグ家 デンマーク王、スウェーデン王 フェルラーラ公、ヌムール公等々 求婚者は数知れず 財産はスコットランド丸ごと一国という メアリーの周りには常に 大勢の再婚交渉人が訪れた 中でも最有力な候補は カトリックの急先鋒スペインの王子 ドン・カルロス(フェリペ2世の子)だったが イングランドの南北を カトリック王に挟まれることを恐れた エリザベスがこの話を全力で妨害 一方で、自分の寵臣レスター伯 ロバート・ダドリー(エリザベスの元恋人) をメアリーの再婚相手に薦めていた 振った恋人にメアリーをあてがって 女王の夫の称号を与えて 穴埋めをした上で メアリーを操ろうと目論んだわけです 女とはかくも恐ろしき もんですたいねッ…!! ~恋に生きる女メアリーへ続く~ 🍎アカリ🍎 ご連絡はこちらブログ一覧
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Blog@arabian🤴 裏島太郎~前回のあらすじ~ メアリーは可愛い フランス王妃になった メアリー・スチュワート と思いきや 夫のフランソワ二世が即位後 わずか2年、たったの16歳で病死ッ…! これを皮切りにメアリーの人生に 不幸が連続で降り掛かり始めます 二人の間には子がなく かわってフランソワ二世の弟シャルルが 10歳でシャルル9世として即位 夫を亡くし王妃の地位を失ったメアリー ついでギーズ家の権勢も後退 ここで摂政となったのがメアリーの姑 カトリーヌ・ド・メディシス 嫁姑問題でカトリーヌにいびられ 限界がきたメアリー 故郷スコットランドに帰ることに しかし、長い間パリの宮廷で すごしてきたメアリーにとって 久方のスコットランドはド田舎の後進国 スコットランド女王という肩書も 失ったフランス王妃の位と比べれば とても大した値うちが あるように思えなかった そのスコットランドでは 実は大変な騒ぎが起きていた 話は10数年前に遡る LikeAサッカーのボール メアリーのフランス渡航後 女王不在のスコットランドは 摂政アラン伯によって統治されていた しかし、フランスの宮廷は アラン伯よりもっとフランス寄りな 皇太后マリーを摂政に 擁立しようと企んだ メアリー11歳の時 パリの高等法院は アラン伯の摂政位を剥奪 翌年には皇太后マリーの 摂政就任が実現 イングランドでは狂信的カトリック女王 メアリー・テューダーが即位 国内のプロテスタントを処刑・追放 ブラッディ・メアリーしていた カトリック皇太后マリー ここであえての奇策 まさかのイングランドの プロテスタント達を匿う 敵国を分裂させる良い材料になる、と このプロテスタント融和政策によって 6年前、セント・アンドリュース城陥落 以来フランスに囚われていた ジョン・ノックス等 プロテスタント指導者も スコットランドに帰国 国内のプロテスタントは 急速にその数を増やし スコットランド独自の 新教会の創設を提議するに至る しかし、イングランドでカトリック王 メアリー・テューダーが亡くなり その妹でプロテスタント寄りの エリザベスが即位すると スコットランドでは最早 プロテスタントを認める必要性が なくなったため、皇太后マリーは プロテスタントへの弾圧策を再開 ただプロテスタントの側も黙っていない 国内の修道院の扉に カトリックを弾劾する怪文書 「乞食の呼び出し状」が貼り出され 続いて指導者ジョン・ノックス等の 扇動による宗教暴動が 中部スコットランドの全域に広まった プロテスタント勢は 王国首都エディンバラに入城 指導者ジョン・ノックスは 首都の牧師に任命された これにより各地のカトリック教会や 修道院は暴徒による 破壊と略奪にさらされた ところが、このプロテスタント勢力 所詮は烏合の衆 皇太后マリー傘下のカトリック勢と フランス軍とがプロテスタント勢を バラバラに蹴散らし エディンバラを取り戻す マリー・ド・ギーズと フランス軍のタッグ強過ぎるやろ! プロテスタント勢 アラン伯を味方につけ再結集 フランス軍の拠点リースを攻撃するが失敗 逆襲のフランス軍 スターリングを占領 更にファイフ地方に進撃 少数精鋭のフランス軍の勢い凄まじく 例によって優柔不断なアラン伯も プロテスタントを見捨て フランス王への忠誠を 誓おうとする有り様 コノクソジジイホンマ プロテスタント勢 堪らずイングランドの エリザベスに助けを求める 「どうしよう…イングランド女王が 同じ女王のメアリーに対する プロテスタント勢反逆へ加勢なんて…」 「でも、これって正確には女王メアリー じゃなく皇太后マリーに対してよね…」 ここで寵臣ウィリアム・セシルの献言 「女王ってばいっつもそうやって 優柔不断なんだから!」 「スコットランドのプロテスタント勢が いなくなっては困るのは イングランドでしょう!」 「選択の余地なんてありませんぞ! グダグダ言わずにやりなされ!」 エリザベス、陸海から スコットランド遠征軍派遣ッ…!! ~対決!イングランド軍へ続く~ 🍎アカリ🍎 ご連絡はこちらブログ一覧
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