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Blog@arabian🤴カトちゃんプロちゃん~前回のあらすじ~ メアリー1世、死す! …エリザベスはこの時を待っていた 大人しくしながら メアリーが死ぬのをずっと待ち望んでいた 頭の良いエリザベス メアリーは必ず失敗すると 予見していたのやもしれません そしてついに エリザベス1世、誕生 25歳である メアリーがメチャクチャだったんで 国民はエリザベスを大歓迎 「プロテスタントの女王だ!万歳!」 ただし、エリザベスが受け取った イングランドはボロッボロです 果たしてエリザベスは 英国を守り抜けるのか!? この時の英国 色々な問題を抱えています まずは国教問題 カトリック?英国国教会? どっちなんだい!? 「我が英国はとんでもない金欠… この上教皇に金を納めるなんて無理… まずローマ教皇と断絶よ!」 「でもお姉さまがフランスに 攻撃しちゃったもんだから… せめてスペインとは 仲良くしなきゃいけない…」 「二大強国を敵に回すなんて以ての外! ただスペインはカトリックの急先鋒…」 「プロテスタント化を推進して カトリック、スペインを 怒らせるわけにもいかない…」 「しょうがない、まずはお姉さまが 廃止してた国王至上法を復活! 私が教会の権力も握る!」 ここでもエリザベス 聖職者たちを刺激しないために 国王至上法の記述を一部変更してます 「イヴはアダムの肋骨から 生まれた存在、というような世の中…」 「女如きが宗教の首長なんてありえない というのが聖職者の本音…」 「怒らせないように記述を少し 書き直そう… 『首長』⇒『統治者』…っと…」 当時 『宗教の権力』>>>>『世俗の権力』 圧倒的なランク差があった ここでいう『統治者』とはつまり 『世俗の権力者』を指します 「国王は教会の『首長』 とは言いません!『統治者』です!」 「私はあくまで『世俗の権力者』です! 所詮世俗程度ですから! 聖職者の方々の権威を 犯すつもりありません!」 エリザベス、渾身の配慮ッ…! 『極端を排して中道を取る』 エリザベスの基本戦略はまさにこれです カトリック、プロテスタントが 混在していた枢密院(内閣)にも どっちかに寄り過ぎている 人材は入れないようにしました 更に、カトリックとプロテスタントでは 儀礼の作法が違うので 礼拝統一法というのを定めて どっちの作法にも寄らないよう 間を取った折衷案を出したりもしました そんなこんなの結果、プロテスタント 急進派からは不満の声が… 「ローマ教会とは国王至上法 で断絶したんだろ!?」 「なのに何でカトリックに 気を遣わなあかんねん!」 「折衷案とか意味わからんし!」 「俺たちは聖書にのみ忠実なんや!」 「なんで聖書に書いてないことまで 儀式でやらなあかんねん!」 「もっと徹底的に プロテスタントを広めろよ!」 これが後にピューリタンと 呼ばれる人々です 段々英国内に居場所が なくなっていった彼らは 新天地を求めて英国から 新大陸へ渡り ピルグリムファーザーズ として13植民地を作り 彼らが『アメリカ』を作っていきます が…それはまた別のお話 ~女性差別と戦うエリザベスへ続く~ 🍎アカリ🍎 ご連絡はこちらブログ一覧
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Blog@arabian🤴 血染めの女王~前回のあらすじ~ エリザベス可哀想に! エリザベスがロンドン塔に 収監されてからの絶望ときたら それは悲惨で 今度こそ処刑されてしまうと 周りの従者たちが 先に泣き出してしまうほど エリザベスはというと 「弱音を吐くな」といった感じで 意外と毅然としていたらしい …もう死ぬ覚悟を 一回決めていたんでしょうね 同時期、反乱の主犯 トマス・ワイアットは 捕まって拷問されていた 結果、エリザベスが 陰謀に加わっていたと証言してしまう もはや崖の上のピンチどころか 一縷の望みもないように思えました ところがトマス・ワイアット処刑の時 処刑台の上でワイアットは言いました 「エリザベスは無関係です」 「あれは嘘でした」 「拷問されて強制自白させられたんです」 エリザベスを収監し続ける 法的理由がなくなり、エリザベス ロンドン訪問から二か月後 ようやくロンドン塔から解放されるッ…! そのあとも廃屋同然の邸宅に 移送されたりと とにかく不遇な扱いですが 今回がエリザベス 最も死に近づいた瞬間でしょう 首の皮一枚で生き延びた 天運が味方したとしか思えません そして、この事件の十か月後くらいに メアリー1世、妊娠 あとても気分がいいメアリー やっと エリザベスと会って話すことを許す エリザベス、開口一番に 「お姉さま、あれは本当に濡れ衣でした」 メアリー、憎しみを込めて 「未だにお前は嘘をつくのか?」 …その後もエリザベスは 監視を続けられることとなります 一方、メアリー1世は今 カトリックを勃興させようとしている 何故ここまで カトリックに拘るかというと 彼女の母は結婚を無効にされている 故にメアリーには 生まれの正当性に傷がある そこで、プロテスタントを押さえつけて カトリックの立場を 復活させることによって 自分の正当性に対する疑問を 払拭しようとしたわけです カトリックを復活させれば 結婚を無効にしたこと自体が無効になる キャサリン・オブ・アラゴンと ヘンリー八世の結婚は正当だったとなる 自らの王位継承権が 間違いないものになる まず英国国教会をカトリックに 戻すのに一番の争点となるのが 土地問題 ヘンリー八世によって 教会の土地はひっぺがされて ジェントリたちに 分け与えられてしまってます この土地をまた教会に返却させるか? …いやいや、流石にそんな事をしたら とんでもない反乱が起きてしまいます これは戻しません、というか戻せません …教会ダイジョブなん? そこで異端取締法というのを制定 土地を取り戻せない代わりに バッチバチに プロテスタントを締め上げます 異端者を火炙りにし およそ300人がこの犠牲となります プロテスタント超弾圧 血染めの女王 ブラッディ・メアリー誕生 トマト味のカクテルも誕生 バーに行けば飲めますね ともあれこの狂行により 決定的に国民から嫌われるメアリー プロテスタントが大多数で メインだったイングランド 当然弾圧の跳ね返りは大きかった ちなみにメアリー1世 現地イギリスでは今でも人気ないです 弾圧の件もありますが 他にも挙げれば フェリペがメアリーに 一緒にフランスを攻めてくれって 持ちかけたことがあるんです 前年にカール五世が スペイン王の地位をフェリペに譲り 正式にスペイン王 フェリペ二世となったからですね 宗教改革との戦い、フランスとの戦い オスマン帝国との戦い… 三方から迫りくる脅威を退けながら カール五世は色々頑張ったけど どうにも国内が 纏められなくなってしまったため 自分は引退して 神聖ローマ帝国を 弟のフェルディナントに スペインを息子のフェリペに 分担して任せることにした フェリペ二世 「フランスに出兵するから 軍事協力してくれ!!」 イングランド国民大反対 しかしメアリー フェリペに強く説得される 強制実行! 結果、大惨敗か! 代償として大借金を背負い 加えてイングランドがな唯一 ヨーロッパ大陸に持っていた領土 カレーを失う これによりイングランド 大陸進出が一切できなくなる 幼い頃からのメアリーの境遇を想うと 同情を禁じ得ないんですが… 色んなやらかしを併せて メアリー1世は人気がないわけですわなぁ ~妊娠はどうなったん?へ続く~ 🍎アカリ🍎 ご連絡はこちらブログ一覧
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