サンタが来なくなった日 ②
どもアカリどもす
前回、果てしない闇の向こうに
ドンジャラを見出したアカリ
アカリの目はまるで
復活したイエスの奇跡を目の当たりにした
使途ペテロやパウロの如く
ドンジャラにくぎ付けでした
楽しさと悲しさは
紙一重とも言いますが
あの日あの時あの瞬間
ドンジャラはその紙の間に
アカリの心を閉じ込めました
ドンジャラの性能ときたら
ミニゲームに、なんちゃって麻雀
なんとスゴロクまで
まさにパーティーゲームの
V2アサルトバスターデンドロビウムカスタム
こんな素晴らしいドンジャラを貰える子供は
きっと特別な存在なのだと感じました
今ではアカリがモチモチ花魁
旦那衆にあげるのはもちろんジャップカサイ
なぜなら、アカリもまた
特別な存在だからです
なんて御託を脳内で楽しく謳っていたら
アカリの耳に突如
母の声が飛び込んできました
「何か欲しいものある?」
アカリは逡巡しました
人というのは何時も、ほどほどに
という中庸の精神こそが美しいのであり
このドンジャラをねだるということは
人としてのほどほどを
いささか逸脱してはいまいか?
アカリは子供特有のひどく安直で
直情的な手段に訴えて
己が人間的成長の芽を
摘もうとしているのではないか?
だとすれば、それは卑怯者のやることです
幼い時から人としての分別をつけて
生きていかねば
人である甲斐がありません
アカリは、大きく息を吸い
呼吸を整えます
すると、口から決心の言葉が
自然と流れ出ました
「これ!これ買って!ドンジャラ!」
アカリはドンジャラを
高々と天に掲げて叫びました
途端、母の顔から
一瞬にして笑顔が消えました
ついで、狼狽の相となり
慌てた様子で、おそらく反射的に
大人が子供に向けるとは
思えないほどの気迫でもって
アカリに向けて言葉を打ち付けました
「え!?それ!?それ買ったらもう
サンタさん来なくなっちゃうよ!」
ドンジャラがアカリ家に
もたらすは光か闇か!?
果たしてサンタの行方は!?
~To be continued~
🌙 アカリ 🕌
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