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Blog@arabian🤴祝福されざる結婚式~前回のあらすじ~ 犯人はヤス ダーンリー卿爆死事件 の捜査はロクに行われず 犯人に関する情報には 二千ポンドの賞金が約束された しかし、嫌疑をかけられた者は メアリーが手引きして こっそり亡命させる有様 イングランド女王エリザベスや メアリーの元姑フランス王母 カトリーヌ・ド・メディシスから 「犯罪者をしかるべく処罰するように」 との忠告の手紙が寄せられるも ほとんど無視 エディンバラの街角には 「ここに王(ダーンリ卿)の殺害者あり」 と落書きされたボズウェル伯の 似顔絵が貼り出され 人々はボズウェル伯とメアリー女王が この事件の犯人に違いないと噂し合った この説を裏付けるかのように ダーンリー卿への喪服も 超適当に済ませたメアリー 更にボズウェル伯の領地を加増するなど 亡夫への哀惜を示すこともなく 次第に増していく 自分への嫌疑を晴らすため 何らかの処置を取ろうとすらしなかった 一方のボズウェル伯もまた 考えなしであった 彼は仲間を集めて女王との結婚を 要求する署名を提出 それに対してメアリーが (何故か)即答を避けたところ… 手勢を率いて彼女を強奪ッ…! (ナニシトンネンコイツ!?) ダンバーの城に連れ込み 無理やりに結婚を承諾させた ダーンリー卿爆死事件から たった2ヶ月後のことである しかし既に妻帯者であったボズウェル伯 速攻で離婚手続きに取り掛かる エディンバラのコミサリ裁判所は 気の毒なボズウェル伯夫人の 味方をしたが、それはガン無視 他の裁判所にて 「あの時の結婚は法的に問題があった」 という屁理屈を無理やりに通し 正式な離婚許可を取り付けた こんな無茶苦茶して 元々野心満々で陰謀大好きな 他の貴族連中が黙って見てる とでも思ったんかいなコイツホンマ… そしてメアリーとボズウェル伯は 新郎の宗旨にしたがって プロテスタント式の結婚式を挙行 ダーンリー卿の死から3ヶ月 現在の感覚でも早すぎる再々婚 加えてダーンリー卿殺害の容疑が 付き纏っている新郎新婦 エディンバラ市民もローマ教皇も 良い顔をしない 祝福されざる結婚式であった しかし、というか思った通りというか ボズウェル伯の行動は 他の貴族達の大顰蹙を買っていた 結婚式の約1ヶ月後 不平貴族がスターリングの城に集まり プロテスタント・カトリックを問わない 広範な反ボズウェル・メアリー戦線を結成 メアリーとボズウェルも直ちに 軍勢を集めてシートンまで進出したが 再々婚に反感を持つ兵士達が戦闘を拒否 成す術もなくなった メアリーとボスウェル伯 あちこち逃げ回った挙句 カーバリー・ヒルにて 再々婚反対派の軍勢に降伏 「売春婦を焼き殺せ!」 「亭主殺しを焼き殺せ!」 メアリーは民衆の罵声を浴びつつ エディンバラに連行され ついにロッホリーヴンの城に 幽閉の身となる まだ24歳のメアリー・スチュアートは 退位を強制され、その5日後 生後13ヶ月の息子ジェイムズが スターリングでジェイムズ6世として戴冠 ちなみにボズウェル伯は カーバリー・ヒルから逃走して オークニー諸島に渡って 海賊の頭目となり その後ノルウェー海岸で デンマーク艦に囚われて ドゥラグスホルム城の 牢獄にぶち込まれ 12年後に狂死したらしいよ!やったね! …また、彼とメアリーの間にできた子は 流産したとも、生後闇に葬られたとも… 一応、この事件において メアリーに味方しようとした 貴族もいるにはいたんですけどね ジョン・ハミルトン卿 (フランスに亡命中の クソ爺アラン伯の次男) 等もその一人 メアリー軍に合流しようとして 果たせなかったけど まあ結局、彼も王冠目当てで 味方して恩を売ってメアリーとの結婚を 企んでたみたいですけどね ~メアリー、幽閉からの脱出へ続く~ 🍎アカリ🍎 ご連絡はこちらブログ一覧
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Blog@arabian🤴滅多刺しのリッチョ~あらすじ~ エリザベスは腹黒 エリザベスの企みを知ってか知らずか ダドリーを歯牙にも かけなかったメアリー そんなメアリーが大方の期待を裏切って 自分の再婚相手に選んだのは 2歳年下の従兄弟ダーンリー卿 ヘンリー・スチュアート 舞踏会の席上で 「彼女がそれまでにあった人物のなかで もっとも活発で均整のとれた 背丈の高い男」 ダーンリー卿を見染め たちまち大恋愛 メアリー22歳にして再婚すッ…! 異母兄のマリ伯も 優柔不断爺アラン伯も この再婚には反対 彼らは対メアリー・ダーンリー卿の 謀反を計画し、それを契機にメアリーを 自分たちの保護下に置こうとしました しかしメアリーの方が一枚上手 素早くプロテスタントの軍勢を集めて 反乱軍を蹴散らしました『狩立て事件』 これによりマリ伯はイングランド アラン伯はフランスに亡命する羽目に 人の恋路を邪魔するヤツは 馬に蹴られて何とやら ところがね、皆さん 見た目で結婚なんて するもんじゃありませんよホント このダーンリー卿 見かけはカッコよかったが その中身は悪辣そのもの 度し難い程に我儘で優柔不断 女王の配偶者として 全く相応しくなかった 頭の良いメアリーは すぐにこの再婚を後悔 代わって宮廷音楽士の ディヴィット・リッチョを寵愛するように しかしながら質の悪いのが このダーンリー卿 猛烈に嫉妬深くもあった ある日、仲間の貴族と共に ホリルードハウス宮殿に急に乗り込み 偶々メアリーと会食中だったリッチョを メアリーの目の前で滅多刺し! 56箇所も刺しまくった挙句 死体を窓から投げ捨てた 挙句にメアリーを軟禁… 彼女はこの時妊娠6ヶ月であった 当然メアリーは激怒… しかしそこは理知的な彼女 すぐにダーンリー卿を 手にかけるようなことはしません まずダーンリー卿を誑かして その仲間から引き離し そのダーンリー卿の手引きで 軟禁先から脱出 続いて即座に八千の軍勢を 集め率いてエディンバラに進軍 ダーンリー卿の仲間たちを 国外追放した 何とも鮮やかな手並み! この年にメアリーは 王子ジェイムズ(6世)を出産したが 当然ダーンリー卿への愛は 完全に消え去っていた ジェイムズ王子がダーンリー卿でなく リッチョの子供だという 確証はないそうですが どうかリッチョの子でありますように… この頃、メアリの前に現れたのが ボズウェル伯ジェイムズ・ヘバーンである 彼の家は代々海軍長官の職をつとめ 同時に代々のスチュアート王家の 未亡人達(旦那である スコットランド王達が みんな若死にするので)と 常にねんごろな関係をもってきた という辺境貴族の名門であった とんだスケコマシやんけ! 「この人、妻帯者なの!? そのくせ女王の私にこの不適な態度… そして深い教養…」 「荒々しい野生味溢れる男臭さ… 何だろう…この人に 強烈に引き付けられてしまう…」 「今までの旦那たちときたら 弱々しいフランソワ… カッコだけのダーンリー卿… ロクな男がいなかった…」 「このボズウェル伯こそ 私好みの真の男よ! スコットランド女王 メアリー・スチュアートの 夫に相応しいのは彼だけだわ!」 すっかりのぼせ上がりメアリー 気付いた時にはお腹にボズウェル だが実はこの恋愛は メアリーからの一方的なもんで ボズウェル伯が興味あったのは 王冠の方だったみたい 確かに不敵で野性味溢れる奴でさぁね 恋は盲目とは良く言ったものです 女の敵めッ…! ~ダーンリー卿、爆発へ続く~ 🍎アカリ🍎 ご連絡はこちらブログ一覧
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