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Blog@arabian蟹道②当時おぼこであった私でさえも 家族内の同調圧力からそのルールを ぼんやり把握していたのですから 日本人の気配を察する能力は かの戦闘民族もかくやというところです さてそのルールというのが 大変お行儀のよろしいもので 蟹を食べている間「誰も喋ってはならぬ」 という古式ゆかしき日の丸式 食卓に蟹が鎮座している間は いつもテレビにアレコレと 文句を付けている我が両親も まるで伴天連の洗礼時の如く 真剣な面持ちに変容したものです 「パチンッ…パチンッ…」 皆が音も経てず 集中して蟹食に没頭している中 大バサミを片手に蟹を解体する 母の甲殻裁断音のみが静寂に木霊します この時の雰囲気を 私は今でも鮮明に覚えています そう、例えるならば あの空気は、親戚のお葬式 相違点と言えば坊主が母に お経が甲殻裁断音に 取って代わっただけでしょう 🍎アカリ🍎 ꫛꫀꪝ✧‧˚X 公式LINE ✉️arabi_akari_otoiawase@outlook.jp ご予約詳細は🈁ブログ一覧
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Blog@arabian賦凛荒猛怒〜ぷりんあらもうど〜⑪落下の次に必ず訪れる不可避の激突 そして大破 たくさんのプリンで飾られるはずだった テーブルを目の前に 私は黙祷していました テーブルの真下の床に砕け散ったお菓子 「らしきもの」「だったもの」 太く短い菓子生命を「落下」という 儚くも美しい宙に舞う芸術で締め括った 我が子のように蒸しあげた 「プリンの形だけはしております!」 的なものたち あの光景は今も まるでスローモーションのように 網膜に焼き付いて離れません それ以来、私はプリン作りを辞めました 「プリン」よりも「落下」 の美しさに心奪われる そのような破滅主義者が お菓子を作っていては いつカタストロフィが起きても お菓子くありません ただ、いつかあの 「落下」の美しさを越える 芸術を固定で捉えるため 来たるその日のために 私は今日も X-men2(BGM:Sweet Dreams)の クイックシルバーのシーンを リピートしながら イメトレに励むのです いつかSweet Dreamsを掴むために お後がよろしいようで はぁこりゃこりゃ 🍎アカリ🍎 ꫛꫀꪝ✧‧˚X 公式LINE ✉️arabi_akari_otoiawase@outlook.jp ご予約詳細は🈁ブログ一覧
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