～前回のあらすじ～ 社畜竜、永眠   ｢良い事した後は気持ちが良いな！ さて、目当ての物をいただくか！｣ 林檎へ手を伸ばそうとするヘラクレス ｢お待ちなさい！そこの筋肉ダルマ！ 林檎は渡さないわよ！｣ ヘスペリデス達が立ちはだかった！ ｢魔女キルケ姉さんの！ 明日使える魔女知識！ 今回はヘスペリデスね♪｣ ｢ヘスペリデスは ティタン神族アトラスと 黄昏の女神ヘスペリス の間に生まれた娘達よ｣ ｢アイグレ、エリュテイア、アレトゥサ ヘスティア、ヘスペラ、ヘスペルサ ヘスペレイアの７人姉妹だったわ｣ ｢ヘスペリデスの園にある 女神ヘラの果樹園に植えてあった 黄金の林檎の木を世話しながら 明るい声で歌を歌い 楽しく過ごしてたみたい｣ ｢元々この林檎の木は ゼウスとヘラの結婚祝いに 地母神ガイアから 贈られたものだったんだけど…｣ ｢ゼウスが浮気の度に この林檎を採っては恋の贈り物として 色んな女にばら撒いてたもんだから ヘラが怒っちゃってｗ｣ ｢それで林檎の木は、ヘラの手によって ゼウスの手が届かないように アトラス山の頂にある果樹園へと 移し植えられたってわけ♪｣ ｢そういえば、ヘスペリデスは実は とんでもない血筋なの！ …ぶっちゃけ後付けなんだけどｗ｣ ｢彼女達の母方の祖父は 宵の明星ヘスペロス…英語名ヴェスパー… なんだか未来の機動兵器に 出てきそうね…｣ ｢そしてヘスペロスの兄は 暁の明星ポスポロス… 彼は後のローマ神話においては 堕天使ルシファー ＝魔王サタンと呼ばれるわ！｣     ぶっちゃけポスポロスこと ルシファーは何もしてないんですよ 名前は『輝きを齎す者』って意味ですし でも旧約聖書イザヤ書に 『明けの明星が天から落ちた』 って一文があったせいで… ｢天から落ちたってことは 堕天したってことでよくね？｣ ｢それにこいつ別名サタナエルだぜ！ 魔王サタンと響き似てる！｣ ｢サタンは神への『敵対者』 って意味だしな！堕天使ルシファーが 後に魔王サタンになった！ ってことにしちゃえばよくね？｣ ｢それいいね！後に魔王になるんならさ メチャクチャ強い天使だった ってことにしようぜ！｣ ｢よし！天使のヒエラルキー最上位の 『熾天使セラフィム』が翼６枚だから… １２枚くらいに盛っとこうか！｣ ｢そんだけ強かったら神に勝てるかもって 高慢拗らせてもおかしくないんじゃね?｣ ｢じゃあルシファーが 調子乗って戦争起こして、結局 神の軍勢に負けて 堕天させられたってことにしようぜ！｣ ｢ついでにそん時 ルシファー側に付いてた 天使達も全部一緒に 堕天させられたことにしちゃえよ!｣ ｢そんでそいつらが皆サタンの配下に なったってことでいいじゃん！ 悪魔の元はルシファーに付いた 天使達ってことで！｣ ｢サマエルとかベリアルとかな！ 元天使だからその頃の 美しい姿も使って人を惑わす… 悪魔のやり口にピッタリじゃん！｣ …ポスポロス…可哀想に！     ｢誰が筋肉ダルマだ！ っていうかそもそもお前ら何者なんだよ! 俺が社畜を寝かしつけてた時も 遊んでたじゃねえか！｣ ｢私達が誰かですって？ 無知とはかくも愚かなことね！ 私達の大叔父は魔王サタンなのよ！｣ ｢…魔王サタンって何？ 冥王ハデスじゃなくて？｣ ｢あんなただヒキコモリと 一緒にしないでよ! 悪魔を統べる地獄の王なんだから！｣ ｢…悪魔って何？地獄って何処？｣ ｢お話にならないわね！ ルネッサンス期に魔術師アグリッパが 地獄大公アスタロテのことを 『ディアボロス』と 呼んだことも知らないの？｣ ｢…こいつら未来に生きてんな…｣ ｢私達に手を出すってことは 魔王に喧嘩を売るってことよ！ 地獄の軍団と戦争して 勝てると思ってるのかしら？｣ ｢わかった！もうやめてくれ！ これ以上は頭がおかしくなりそうだ!｣ ｢フフン！ようやく私達の 恐ろしさがわかったようね！｣ ｢この魔導書『レメゲトン』で ソロモン７２柱の悪魔を 召喚されたくなかったら さっさと立ち去りなさい！｣ ヘラクレス これ以上関わりたくないので退散ッ…！ ｢…あの娘達…完全にイカれてやがる… 話が通じる気が全くしない… 関わりたくない…｣ ｢…かといって女に 手をあげるわけにもいかんし… 一体どうすればいいんだ…｣ ヘラクレス、ここへ来て 12の試練最大級のピンチッ…!     ｢…あれ？…あの向こうで 楽器弾いてるおっさん…よく見たら プロメテウスさんじゃないか！ おおーい！｣ ｢川崎区で有名になるには～♪ 人殺すかラッパ～になるか～♪ アルパチ~ノじゃなくてアルカポネィ~♪｣ ｢なんちゅう歌を歌ってるんですか！ ってかこんな世界の最果てで 何してるんですか？｣ ｢おお！ヘラクレスよ！ 自由を謳歌するならやはり 弾き語りじゃと思ってな！ 今世界中を流して回っとるんじゃ！｣ ｢お元気そうで何よりですけど… ならあいみょんでも歌ってた方が 良いと思いますよ！｣ ｢何じゃと！？ なんであんな拷問大鷲のこと 歌わにゃならんのじゃ！｣ ｢…それはあいみょん じゃなくてアイトンです｣ ｢それより！ ちょっとご相談したいことがありまして!｣ ｢おお！なんじゃ？ お前には大恩があるからの！ 何でも聞いてくれい！｣ ｢…ヘスペリデスに林檎を貰うには どうすればいいですか？｣ ｢ああ！あのオカルト趣味の娘達か！ 最近、変なノート拾ったとかで 益々危ない方向に突き進んどるのぅ！｣ ｢…何拾ったか知りませんが… 俺じゃもう話が通じないレベルでして…｣ ｢ｷｭｰﾔｸｾｰｼｮだのｸﾞﾘﾓﾜｰﾙだの 言うとったが…確かにワシも 話してると頭痛がしてくるからのぅ… 説得となると…｣ ｢…そうじゃ！あいつらそもそも アトラスの娘達じゃったわ！ アトラスに協力を頼んで代わりに 取りに行って貰ったらどうじゃ？｣     ～次回、アトラスとの駆け引き～   🍎アカリ🍎   メールでのご予約も待ってます( ∩ •  ̫•)⊃ ✉️arabi_akari_otoiawase@outlook.jp アカリの全貌はこちら♥️