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Blog@arabian🤴束の間の幸せ~前回のあらすじ~ キャサリン結婚反対の嵐 キャサリンは幸せだった 「王太后の地位は剥奪されるし… エドワードとトマスの 兄弟仲は険悪になるし…」 「結婚してから災難続きだったけど 今はこうして可愛い義理娘エリザベス 愛する夫トマスと一緒」 「三人で慎ましく生活するのも 悪くない…おまけにこうして 子供を授かることもできた…」 「トマスとエリザベスも仲が良い…いや ちょっと良過ぎるんじゃないかな?」 「彼は限度ってものを知らないから スキンシップの度が過ぎるのよね」 「勉強中のエリザベスに ちょっかいを出すのは止めて欲しいわ」 「彼女の勉強っぷりといったら 常軌を逸してるんだから ホントに邪魔しちゃダメよ」 エリザベスは超最先端の英才教育を 途轍もないスピードで吸収しながら 勉強に多忙な日々を送っていた 10歳の頃には英語・フランス語 イタリア語・ラテン語・ギリシャ語を 流暢に操るマルチリンガル 更に数学、物理、天文学、音楽、乗馬 弓射、論理学、修辞学を学びながら ソフォクレス、デモステネス、キケロ リビウスの如き古典作家も購読していた エリザベスを担当した高名な 家庭教師ロジャー・アスカム曰く 「王女様ほど理解力のある人を 知りませんし 記憶力も誰にも負けません フランス語とイタリア語を英語と 同じくらい流暢に話し 美しく正確なラテン語も話されます ギリシャ語であれラテン語であれ 王女様ほど美しく書く人は いないでしょう」 どうやらエリザベスは辛い幼少期の ストレスを勉強で解消していた様子 だから勉強が大好きで とてつもなく教養があった 更に幼少期から 苦労を強いられていたため 人間観察にも長けていた 人の顔色を見、関係性を推測し 宮廷内を学びと共に生き抜いてきた… 「ここは宮廷とは全然違う。 なにせトマスの声が大きいんだもの」 「トマスは海軍卿で、騒ぎが大好きな 賑やかで明るい人… いや、下品で粗野な人?」 「良く見るとイケメンお兄さんなトマス。 キャサリンお母様とトマスが 一緒にいるこの家が、私はとても大好き」 「でもトマスのスキンシップは 尋常じゃない。 私の寝室に入ってきて腰を叩いたり お尻を叩いたりしてふざけるし…」 「宮廷じゃこんなこと許されない。 抱き着いたりとかキスしたりとか トマスに悪気はないんだろうけど…」 そして良からぬ噂が エリザベスに立ち始める… トマスとエリザベスは できてんじゃないか? キャサリンは極力 気にしないようにしていた だがしかし、ある日 トマスがエリザベスに 抱き付いているところに遭遇 「人が妊娠中になんてことしてるの!」 同時にこの時、キャサリンは直感した 「トマスとこれ以上一緒にいると エリザベスのためにならない…」 「これ以上、噂を放っておけば いつか彼女が災難に会う…」 「トマスとエリザベスを 離さなきゃいけない… エリザベスを寵臣の家に移して…」 キャサリンは決断する 嫉妬からではなかった エリザベスが心配だった 「エリザベス! シーモア家から出て行きなさい!」 …これ以来 二人は二度と会うことはなかった… 賢いエリザベスは キャサリンの想いを 理解していたのかもしれない そもそも彼女自身も トマスのことで噂が立ったら どうしよう…と思っていた しかし、エリザベスは キャサリンのこともトマスのことも 大好きだった 三人での暮らしが本当に幸せだった キャサリンたちと 離れ離れになったエリザベス ストレスで体を壊してしまう エリザベスの心は頑丈に見えて繊細だ そんな矢先だった キャサリン・パーが娘を出産 …直後、この世を去った 悲しみに打ちひしがれ 床に臥せるエリザベス 「またお母さんがいなくなって 独りぼっちだ」 ❤️🔥アカリ❤️🔥 ご連絡はこちらブログ一覧
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Blog@arabian🤴聖母来る〜前回のあらすじ〜 浮気ダメ絶対 そしてついに最後の王妃! キャサリン・パー! 何回キャサリン出てくるねん! 実は彼女の実家は遡れば 英国王家に連なる英国北部の有力者 キャサリン・パーの母モード・グリーンは ヘンリー八世の最初の妃 キャサリン・オブ・アラゴンと親しく キャサリン・パーは王妃の娘である メアリー王女とも仲が良かったそうです キャサリン・パーの名前も 英国王妃キャサリン・オブ・アラゴンの 名にちなんで付けられたそうな …まさか自分が その最後の王妃になるなんて 思いもしなかったでしょうが… キャサリンで始まりキャサリンで終わる ヘンリー八世はやはり ロケット鉛筆だなと思いましたよ このキャサリン・パー かなり高等な教育を受けていて 英語は勿論、フランス語 ラテン語・イタリア語を操る才女 離婚歴といっても、キャサリン・パーは 二回とも夫と死別してるんです 可哀想に! その後キャサリン・パー 母が王妃と友達だった縁からか これまた王妃だったジェーン・シーモアの 兄トマス・シーモアと恋に落ちます …しかし、ここで『ヤツ』が動いた… キャサリン・ハワード処刑から一年半後… ヘンリー八世は 若い初婚の女性を探していた ところが、結果的に二度の離婚歴がある キャサリン・パーをロック・オンッ…!! 「トマスは邪魔だからブリュッセルに異動な! そしてキャサリンは俺と結婚するのだ!」 クソ迷惑にも程があります! だがしかし!どれだけクズでも 王様の言うことは絶対ッ…! それに、あのヘンリー八世の結婚を 断ったりしたら何されるか わかったもんじゃありません キャサリン・パー 愛する人を守るためにも 仕方なくヘンリー八世と結婚ッ…!! このキャサリン・パー 実際とてつもなく立派な女性です 元々のマルチリンガルに加えて 結婚後はスペイン語まで身に着けます 実務能力にも長け ヘンリー八世の留守中には 摂政として完璧に財務をこなしました 就活しても婚活しても 全てを瞬殺するポテンシャルッ…!! 教養だけでなく本当に賢かった彼女は 宮廷争い等にも 上手く距離をとっていました 誰にも取り入らせず、誰にも取り入らず 中庸を保ち続け 権力欲とも無縁の人でした そんな彼女のモットーは 『出来るだけ人の役に立つ』 だったそうです 美人ではなかったが とても表情豊かで活き活きとして 優しくて親切 優雅で教養のある女性 だったと遺されてます あのヘンリー八世をしても キャサリン・パーは良き妻として 相当な信頼を寄せていたくらいですから アン・ブーリンとは違ったベクトルの パーフェクトウーマンですね 今までの結婚地獄が噓のような円満さ 加えて、誰とでも仲良くできる性格だった キャサリン・パー 血が繋がってない ヘンリー八世の子供たちにも 実子のように愛情を注いで育てます 子供たちもキャサリン・パーを とても慕ってました ちなみにキャサリンの結婚式の時 メアリー28歳、エリザベス9歳 エドワード5歳 キャサリン・パーは彼女らに 最適な環境を整えてあげたり 三人の子供たちが 一緒になる機会を多く設けてあげたり 子供たちに父からの愛情も与えるために ヘンリー八世に 色んなメッセージを送らせたり 色々と間を取り持ってあげてました その尽力は止まることを知らず… ついには… ヘンリー八世を説得して エリザベスとメアリーの 王位継承権を回復させるまでに至るッ…! この人がいなかったらイングランドの エリザベス一世紀はなかったわけです そんなエリザベスは 特にキャサリン・パーのことが大好きで 『大好きなお母さまへ』と 題した手紙が残ってたりします ~ヘンリー八世、崩御へ続く~ ❤️🔥アカリ❤️🔥 ご連絡はこちらブログ一覧
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