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Blog@arabian女神のお膝元美を追求せんと欲すれば、 生身の女性に倣うべし。 私は、美を求めて彷徨う巡礼者である。 半ば信仰に似た思いで、 私は夜毎、化粧台の前に座る。 私の美容の師は、何を隠そう、 ここ千夜一夜物語の姫君たちである。 彼女たちの発する言葉は、 聖書の一節のように私の耳に響く。 紅の選び方、眉の描き方、髪の流し方。 いかにして女は 女としての輪郭を保ち続けるのか。 私は寺子屋の小坊主よろしく、 懇談の都度に、彼女たちに御講義を賜る。 ある日のこと、 控室にて新たな福音が告げられた。 「どうしたらおっぱいが大きくなるのか?」 その問いが発せられた瞬間、 部屋の空気が張り詰めた。 ここはもはや学び舎であり、 真剣なる議論の場である。 姫君たちは己の知見を披露し合い、 ブラの形やサイズについて、 店ごとの特色まで詳らかに語った。 私は舌を巻きながら、 傾聴するばかりだった。 「膝の肉も、胸に持ってこれるよ。」 目の前の姫君の小さな口から、 耳に入れるには 大きすぎるような言葉が出た。 聞き間違えたのではないかと我を疑った。 いかに師の唱える教えとはいえ、 これは看過できない。 私の頭は豆腐ほどに柔らかくはないのだ。 もしや彼女は、 情報の網に私を絡め捕食しようと企む 女郎蜘蛛なのではなかろうか。 私はファンキーな疑念と共に 周囲の気配を伺う。 ところが、 他の姫君たちは、 何の事もなくただ一様に 頷いているではないか。 確かにその発言主の彼女の胸は、 丸みを帯びてしなやかに、 女性らしくし美しい。 元来、おっぱいとはかくあるべきだ という無言のお説教を喰らっているようだ。 否、私は何かとんでもない秘儀の存在に 気づいてしまったのではないか。 彼女たちは代々、この秘技を受け継ぎ、 胸を形づくってきたのではないか。 私はその真相を知るべく、覚悟を決めた。 「その旅路を成功させるには?」 「やってあげるよ。」 膝胸の女神は手際よく私の体に触れ、 肉の波を巧みに操った。 彼女の指先が私の膝から肉を掬い上げ、 それを胸元へと導く。 私はただ、されるがままになっていた。 まるで彫刻家が粘土をこねるように、 女神は私の輪郭を変えていく。 そして鏡の中に映る私の胸は、 いつもの1.5倍… いや、2倍の豊かさを湛えていた。 これは魔術か、あるいは神の祝福か? 私は組み分け帽子に問いを投げたかった。 「これを毎日続けるといいよ。」 女神は微笑んだ。 その笑顔は、無償の愛に満ちた ハッフルパフのそれだった。私は思った。 私はもう、スリザリンを卒業しよう。 膝から胸への巡礼の旅を 続けると決めたのだ。 そして今日も、私は膝に手を当て、 静かに肉を引き上げる。 新たなる朝を迎えるために。 🍎アカリ🍎 ꫛꫀꪝ✧‧˚X 公式LINE ✉️arabi_akari_otoiawase@outlook.jp ご予約詳細は🈁ブログ一覧
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Blog@arabian愚愛の祭壇おぱんちゅうさぎは 脳みそがほぼないに等しい。 これは公式に定められていることだ。 だが、それは決して空虚を意味しない。 彼には、たしかな勇気がある。 ただの蛮勇と片付けてしまうには、 あまりにも純粋な、潔癖な正義感がある。 私は軍隊蟻を思い出した。 あの小さな生き物たちも、 脳みそはほぼないのだ。 それなのに、 彼らは迷うことなく前進し、 隊列を崩すこともなく、 己が肉体を繋げて橋を架ける。 その姿はまるで神の意志を 体現する機械のようでもあり、 また、天使のようにも思える。 天使。余計な思考を持たぬものたち。 神の布いた法を粛々と執行する者たち。 そこに、情状酌量などという 甘やかな概念が入り込む余地はない。 ただひたすらに、 善を善とし、悪を悪として断罪する。 完全なる秩序。神が作ったシステム。 ならば、おぱんちゅうさぎもまた、 そのようなアルゴリズムに 支配されているのだろうか。 いや、違う。 おぱんちゅは、笑う。怒る。泣く。喜ぶ。 彼には、感情がある。 つまり、おぱんちゅは人間なのだ。 思索せず、 ただ命令に従う機械や天使とは違う。 彼は、天と地の狭間に立つ 曖昧な存在なのだ。 もし、おぱんちゅうさぎが 純粋な天の使いだったなら、 どうなるだろうか。 私は、今までクレーンゲームで 救い上げたおぱんちゅたちを、 天使の階級順に並べてみることにした。 最下位のエンジェル。 これは人間との橋渡しをする存在だ。 だから、人間に最も近い。 私は、一番下の段に、 媚を売るのが上手な、 愛らしいおぱんちゅたちを置いた。 その上に、アークエンジェル、 プリンシパリティを並べる。 まだ、人間的な面を色濃く残している。 次に、中位の天使たち。 パワー、ヴァーチャー、ドミニオン。 このあたりになると、 悪魔と交戦することが多いため、 堕天の危険性も高い。 私は、中段に、 悔恨や悲痛に打ちひしがれた 表情のおぱんちゅたちを並べた。 そして、最上段。 ソロネ、ケルビム、セラフィム。 もはや人間の目では捉えられぬ存在。 上位の天使の姿ほど醜悪とも言われる。 悪魔が人間を誘惑するために 美しき姿をとるならば、 その対極にある天使の姿は、 むしろ恐ろしくあるべきだ。 私は、一番上に、 邪悪な笑みを浮かべるおぱんちゅや、 憤怒に駆られ歯茎を剥き出しにした おぱんちゅを並べた。 ダメだ。これでは地獄ではないか。 天の階級に従い並べ祀ろうとも、 どうしたって悪魔的な 可愛さが抜けきらない。 おぱんちゅうさぎは、 蟻のような機械仕掛けのアルゴリズムにも、 神の作ったシステムにも従属しない。 彼は、ただ、己の信じる善を貫こうとして、 実に馬鹿馬鹿しく、益体もなく、傷つく。 だが、それでもなお、善行を辞められない。 それは全く確かに愚かな人の姿だ。 天使のような人というのは、 只人の目には 一等滑稽に映るものかもしれない。 私は、祭壇のように積み上げられた おぱんちゅたちを見上げた。 私を惑わす新しき地獄。 そのなんと愛らしいことか。 🍎アカリ🍎 ꫛꫀꪝ✧‧˚X 公式LINE ✉️arabi_akari_otoiawase@outlook.jp ご予約詳細は🈁ブログ一覧
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