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シーザーは裸だ・皆なんてなことを 頭の中に垂れ流すこと約40分弱。 やっと診断が終わった。 心なしかイエベ春子の私を見る目が 少し余所余所しいというか 汚らわしいというか なんだか ヒロポン中毒者を見るようではないか。 まあ40分も意識混濁状態の人間を 間近で見ていたならば こうなってしまうのもやんぬるかな。 しかしね いやだってそりゃ仕方がないだろう。 40分もお人形さんを続けていたのでは 魂が毛唐の地に旅立ってしまう。 それを押しとどめるために 私は猛るプライドをかなぐり捨てて 斯様な無知蒙昧たる 空想遊びに耽っていたのである。 これはクシャミの語源がクサメであることと 似ているのじゃないかしら。 クシャミをすると霊魂が 一時的に抜け出てしまうと言われていた。 その大事な我が霊魂に 悪いものが寄ってくるのを防ぐために 「クサメ、クサメ」と罵詈雑言を唱え これを追い払っていたという話である。 だから、例えば街中で 江戸っ子気質なおじさんが 「ぶぇくしょい!てんやんでいこの野郎 ファッキンジャップくらいわかるってんだ 馬鹿野郎ワレこらナめとったら 耳からムカデ突っ込んで白髪にしたんぞ ボケナスコーヒー豆が」 などと喚き散らし 周りの女子高生等から事案として 警察にこれを訴えられたとしても おじさんはこれ、我と我が霊魂を守るために 仕方なく言いたくもない 罵詈雑言を唱えたのであり 決して北野武映画に影響を受けたとか そういう類の病気ではないのである。 全くいつの時代も 世間は身を守るひとつにして語弊を招く。 因果なものよなぁ。 私は心持ち一歩引いた位置に 立つようになってしまったイエベ春子に 憐憫の眼差しを向けて この場の不条理を ナガサワ・フジキ問題に問われる 大きな愛でもって包み込もうと努力した。 なんだか 糠に釘を打っているような気がした。 🍎アカリ🍎 X *⋆⸜𝐧𝐞𝐰⸝⋆*公式LINE ✉️arabi_akari_otoiawase@outlook.jp ご予約詳細は🈁 ※公式LINEが凍結されてしまいましたので お手数をおかけいたしまして 恐縮ではございますが 再登録をお願いいたします。ブログ一覧
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シーザーは裸だ・闘くすみピンクのサインが浮かんでいて そこに細い明朝体で 「COLOR ATELIER(カラー・アトリエ)」 と書かれていた。 アトリエとは大きく出たものだ。 ゴッホやピカソのフォロワーでも たむろっているのかしら。 ゴーギャンにお金を借りたら 返さなくても怒らないだろうから いたら借銭を申し込むことにしよう。 しかしそんな小洒落たガラス扉に映る私は ベージュのカーディガンに黒パンツ すっぴんに毛の生えた程度の ほぼノーメイク。 これでは中の画家たちに 絵具として塗分けられる前に 廃棄処分ではないか。 だがここで帰って 不戦敗を喫するわけにもいかん。 私はゴーギャンに借銭を申し込むのだ。 掌にじっとりとした汗を滲ませながら 私はサロンの扉を押し開いた。 軽い木の手触りがした。 ははん、女の股どころか こいつらさては木の股から 生まれてきたとでも 自己紹介しているようだ。 こちとらシーザーだ。沖縄の守護獣だ。 私は、緊張による混乱からか 西洋人としまんちゅの キメラになりかけていた。 カランカラン、真鍮のベルが鳴った。 実に頼りないベルである。 もうすぐ空を赤の脅威が 橇に乗ってやってくるというのに こんな弱気なベルの音では ヤツのシャンシャンシャンに 掻き消されてしまうぞ。 私は常に臨戦態勢である。 もう私は既に ルビコン川を渡ってしまったのだ。 そして投げ出された 賽の向こう側の景色といえば 思ったより明るく 白と薄グレーを基調とした空間に ドライフラワーが 天井からぶら下がっていた。 あの干からびた草花の残骸は きっとここの女性店員が 岡惚れされた商社マンから 勢いで貰ってしまった花束を 捨てるのも忍びなく放置していたら ああなってしまったのだろう。 私はその商社マンが後ろから 入ってこないか心配になった。 果たして彼が今再びこの場に現れ あの花束の成れの果てを目にしたらば 彼女は何と言い訳するだろうか? 「ドライフラワーにしてみたの♡」なんて 可愛く言えば切り抜けられるだろうか。 そんなまだ見ぬ修羅場を 勝手に想像して阿呆のように 天井を眺めていると 件の商社マンのマドンナが現れた。 20代後半くらいの女性で まるで春風をまとって歩いているような 軽快なステップ。 ペールブルーのブラウスに アイボリーのワイドパンツ。 やわらかいベージュのバレエシューズ。 こいつぁイエベ春に違いない。 かの商社マンも彼女を目にして 「我が世の春が来た!」と喜んだことだろう。 しかしながらそんな イエベ春の権化を眼前に据えていると 途端に自分の服が 納品する店を間違えて 目立たない陳列棚に据え置きされてしまった 哀れな在庫処分品 みたく思えてきてやるせない。 頭の中を「MADE IN THAILAND」 という文字列が白々しく通り過ぎていった。 私はよっぽど「JAPAN!」と叫びたかったが 発作と間違われ 救急車を呼ばれては面倒なので我慢した。 こういう時に我慢ができるから 私はこの世界で 大人としてやっていけるのである。 流石はシーザーである。 🍎アカリ🍎 X *⋆⸜𝐧𝐞𝐰⸝⋆*公式LINE ✉️arabi_akari_otoiawase@outlook.jp ご予約詳細は🈁 ※公式LINEが凍結されてしまいましたので お手数をおかけいたしまして 恐縮ではございますが 再登録をお願いいたします。ブログ一覧
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