朝、鳥のさえずりで目が覚めた 久方ぶりのことである 近頃と言えば 何かと予定に忙殺されていたから ろくに自然の音を聴く 余裕もなかったようだ スケジュール帳の余白が許せない気質の 我が身から出た錆である   人生は 肝心なところが所々欠けたｼﾞｸﾞｿｰﾊﾟｽﾞﾙ それくらいで丁度いいんじゃないか 最近そう思う 肝心なところが埋まってしまったら もうそれ以上が なくなってしまうんだから 肝心なところくらいは 自由に想像して遊んではどうか   そうして完成したパズルは きっと人目には歪に見えるだろう あいつには完成させるだけの 気概がなかったのだと 責められ誹られもするだろう 未完成品として 飾って貰えないかもしれない   それでも言いたい 完成した人生とは死だ それ以上先がないのだから 余白くらいは残して欲しい そういう観点で見ると 美術館は美しい死の展示会だ   だが私たちは今生きている 生きているうちは パズルを完成させた気になんて なりたくはない 欠けたピースを探す なんてこともしたくない 欠けた部分は、想像で補えばいい それが 人間に許された数少ない特権なのだから       〜変なテンションのまま続く〜     🌙 アカリ 🕌         ご連絡&各種リンクはこちら